ピアノの調律は何故1年に1度しなくちゃならないのか?

時々、『なぜ?一年に一度しなきゃならないのですか?』

とお客様にそのような質問を受ける時があります。

今更かも知れませんが今日はそんなお話しをしてみたいと思います。

 

先ず、ピアノの音って何故狂いが生じるのかという事です

その一つが季節などの影響で、設置場所の温度変化に由るところがあります

ピアノの弦は「高炭素鋼」というハガネでありまして金属なのです

「温度が下がると縮み、上がると膨張する」のです。

 

調律って弦を巻いてあるチューニングピンを回す作業なんですが

調律学校では「ピンを無理やりに調整しないように」と習いました

ピンは保持する為の抵抗力を持っていますので、

セッティングする時にそれを無理に捻じ曲げて音を合わせてしまうと

後にピンが元に戻ろうとする反発が起って音が狂うからなのです。

 

それ程微妙な調整をしているのだと言う事でもあり

温度変化等でも、音は狂いを生じるものなのです

 

他には打鍵による振動で弦が張ってある状態を維持できなくなり緩んで来ます

使用環境によって違いますから「どれぐらい期間は良い状態を保てる」とは一概ではありません

コンサートホールのピアノをライトが照らすことで温度上昇し、

さきほど施した調律の狂いが生じないかと心配になったりする事もあります

 

どれぐらいのペースで調整を受けて貰うといいのかと言えば

勿論、より短い期間で定期調律していただければ言うこと無い訳ですが

「1年一回」といつからか定着してしまった世間の風潮というものがあったりするのでしょうか

でも最低それぐらいの期間ならば音程合わせに要する時間も少なくて済むので

他のピアノの状態の維持などに作業時間を充てられるという面は大きいです

 

ピアノは「金属、木材、フェルト」で出来ている楽器なので、それぞれの材質にあったメンテナンスが必要です

ピアノが湿気に弱いのは、「木である事」、「フェルトである事」、そして「金属に」サビも発生します

フェルトには他にも害虫がついて虫食いされるというケースが多く見うけられます

2台に1台は「害虫になんらかの影響を受けてるかも」という印象さえあります

 

そういう対処に作業時間を費やすと、より状態をキープする効果は高まります

 

訳あって2年に一回調律に伺わせていただいているご家庭があるのですが

やはりやれる作業は正直少し音程、音質調整に傾きがちで

状態のキープの為の作業の時間は少なくなりがちです

出来れば「年に1回はピアノに触らせていただきたいな」

と思いながら作業する事になってしまっていますね