調律・修理の詳細
作業を見てみましょう
調律とは?
先ずは調律というのは、簡単に言うなら弦を巻いてある、この写真だと銀色の直径7mm程のピンを時計回りに、それ用の治具で回転させて、弦を引っ張り音程を作る作業です。基準となる音は音叉と比較して調整され、後は音の干渉で生まれる回転するような揺らぎの数などで全体に広げて行きます。なので基準の音叉の高さが「440Hz」とか「442Hz」とか言われ、聴かれた事があるかも知れません。引っ張ってるだけの事なので、日にちが経つと緩んで来ます、それで音が狂ったとなるのですよ
しかし、調律という作業は、「音合わせ」それだけで終わらせてはいけません。錆状態など色々なチェック、アクションの動き寸法調整によるタッチ感のキープ、大きく損傷しない前の修繕などを含めてが調律という作業です。
実家の近くに、プレハブのような建屋で商売されてるお肉屋さんがあって、そこのお肉、ウインナー、焼き豚などが、凄く美味しくて、よく利用しているんです。結局はそういう事で「人」なんですよね、医師も政治家も警察官さえも、そういう事を痛感する昨今です。
鍵盤の虫食い等による修理
ピアノを放置すると、鍵盤の隙間からフェルトを餌にする虫が入り、中のフェルトをボロボロにするケースは非常に多発しています。上写真の赤い鍵盤の下部にクッションになるフェルトが食われてボロボロになっています。
虫の正体はこれらです。フラノ生地のジャケットなどに穴を空ける虫と同じもの、ピアノの中で死んでいた実際の虫の写真と、大きく描いたイラストを並べておきました。実際は2mmより小さいかな
これをこの上写真のようにフェルトを交換して、銀色のピンを磨いて、その後は鍵盤を高さを調整し直す必要もあります。さらには、、、
これは鍵盤の手前下で、鍵盤の深さに関わるクロスですが、これも虫は食べてしまいます。ほんと色々な部品をボロボロにするんで怖いのです。
鍵盤バランスクロスの交換
スプリングコードの交換
半分まで終わりました、右と左で光沢がかなり違うでしょう?
完成です。ギターの弦を変えた事のある方なら分かると思います。張りのある倍音の効いた太い音がよみがえりました。
先日のピアノが「どうも鍵盤を押し下げる時に、微妙なざらつき感と「サッサッ♪」というようなノイズが走る。なんだか気持ち悪い
調べてみると原因はスプーン状の部品、ダンパーの掛かるタイミングを決めている部品、鍵盤を押して約2分の1の深さで弦が解放され音が持続するように設計されているのですが、それを調整しているのが、このスプーン状のものです。名前はそのままスプーンと呼ばれています。ここにこのように湿気で青さびが発生してザラついていたのですね、このサビを除去して磨いてやると治ります。下写真のように
湿気は楽器の敵という事ですね~
最後に重要なユーザー様へのアドバイスです